COLUMN技術者コラム

KUMIHIMO Tech camp with Murata 2024に応募してみた①“リニア共振アクチュエータ”による非破壊検査装置

年末、村田製作所様が開催している「共創プロジェクト KUMIHIMO Tech camp with Murata 2024」に応募しました。村田製作所様のハードウェアを活用して自社のビジネスアイデアと掛け合わせ、製品・サービス・ソリューション案を応募するというものです。

結果、残念ながら一次審査通過ならず。

面白そうなハードが沢山並んでいたので、尖った技術を提案できればと思いましたが、事業性の訴求が甘かったようです。本プロジェクト自体、サービス・ソリューション案を募集しているのでそりゃそうだよね・・・、と。

反省は次回に生かすとして、折角の機会なので、どんな技術を応募したのか2回にわたって当ブログで紹介していきたいと思います。

本プロジェクトで我々が選択したハードは、特に興味を惹いたデバイス“リニア共振アクチュエータ”でした。

そして我々が応募したテーマは、“リニア共振アクチュエータ”による①非破壊検査(所謂、打音検査への適用)②“振動”通信

このデバイス、応答性が素晴らしく良いのです。高出力、周波数ピークのカスタマイズ、防水、耐衝撃性に優れるとあります。

本記事では、①非破壊検査について紹介します(②“振動”通信についてはこちら)。

以下の図は、このデバイスの振動波形をRaised CosineをエンベロープとしたCosine波形です。

このCosine波形をChirp波として、固体内へ入射すると、仮に内部欠陥があると、その部分での音響インピーダンスが変化するので、反射及び二次的な放射が発生します。

これを信号処理すると、以下のような処理波形が得られます。

上段:デバイス振動、中段:内部反射、下段:信号処理結果

下段信号は信号の相関圧縮が行われ、時間分解能と処理利得が得られています。

このような応答性が高い振動デバイスは大変に応用用途が広く、単にバイブレーション機能の提供だけではなく、信号処理を介在させることによって、非破壊検査への応用用途が開けるものと考えられます。

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